●通学と自宅学習

「通学制」と「通信制」。ここではこのふたつの形態を比較してみましょう。毎日キャンパスに通って勉強する大学は「通学制」。それに対して通信制大学は通うのではなく、自宅学習を中心にしているところが一番大きな違いです。通学制も通信制も、学士号の学位が授与される学校ですから、卒業は簡単ではありません。特に自宅で学習する通信制では自律的な学習をしっかり進めていかなければならないのです。

通信制というと一切通学が不要と思われがちですが、多くの通信制大学でもスクーリングといって、キャンパスや指定の会場に行って受ける授業もあり、そこで先生やほかの学生とネットワークができます。インターネットで授業やコミュニケーションを行うタイプの大学では、まさに全体がネットコミュニティ。濃いコミュニケーションが地域を越えて広がるのが大きな魅力となっています。なかにはスマートフォンやタブレットを使ってどこでも授業を受けられるといった大学もあり、アウトドアや旅先で日本中の「同級生」と議論するなんて、通信制ならではの楽しみといえそうです。

●入学試験

大学を検討する人にとって大きな違いは、多くの通信制大学で入学の際に学力試験が課されないことでしょう。学びたいと思ったら、年齢等の資格をクリアしていれば誰でも学ぶチャンスがある。それが通信制大学なのです。ただし、面接や小論文提出等が行われる場合もありますから、各大学の募集要項やホームページをしっかりチェックし、比較しておきましょう。

●自宅学習

自宅学習は忙しい現代人には大変なもの。「今日は疲れた・・・」と課題をためてしまうと、挽回するのが難しくなってきます。大学側も卒業を後押しするためのさまざまなサポートをしています。インターンシップのプログラム等をうまく活用して、卒業後の自分の姿を具体的に思い浮かべながら学ぶといったキャリアサポート等は、モチベーションを維持するのに役立ちそうです。

学びたい学部に対してモチベーション維持のためにどんなサポートが用意されているか、確認しておきたいものです。

通信制大学はかつては卒業率が10~20%で、卒業するのが難しいといわれていましたが、ビデオ会議システム等を活用して手厚いサポートを行い、卒業率を60~70%まで向上させている大学も出てきています。


通信制大学についてゲーム形式で学ぼう!

選択した内容に応じて分岐する「インタラクティブ動画」です。通信制大学研究所の上原教授と本村研究員が通信制大学の気になるポイントを詳しく解説します。