教員概要

川原 洋
教授学長 専門科目

川原 洋

KAWAHARA Hiroshi

学位

Sc.D. (Doctor of Science) (工学博士)

専門分野

MOT (Management of Technology)、インターネットメディア技術

1984年マサチューセッツ工科大学工学部博士課程修了後、多国籍資源探査企業であるシュルンベルジェ・ワイヤーライン部門から、IT業界へ移動し、新日鉄情報通信システム株式会社(現 新日鉄ソリューションズ株式会社)、ロータス株式会社(現 日本アイ・ビー・エム株式会社)を経て、2000年4月、ソフトバンク・イーシーホールディングス株式会社(現 ソフトバンクBB株式会社)に技術担当執行役員として入社。以来、ソフトバンクグループ内のさまざまな新規事業会社のCTOを歴任。2007年4月サイバー大学IT総合学部専任教授着任。学内システムでは本人確認システムの開発やiPhone、iPadによるモバイルラーニングシステムの開発に従事。2011年4月、サイバー大学IT総合学部長就任。2012年4月、学長就任。

学生へのメッセージ

後世の歴史家は20世紀末から21世紀の現在を「第2次産業革命」と呼ぶかもしれません。それくらい私たちの社会や生活が新しい情報通信技術によって変わりつつあります。私たちはその真っ只中にいて、インターネットや携帯電話等の新しい社会情報基盤がもたらす便利な生活を、あまり意識せず、当たり前のように使っています。これらの新しいテクノロジーとそこから生み出されてくる新しいビジネスモデルや社会現象を、少しでも正確に理解し、生活やビジネスのなかで分析できる「眼力」をもつことは、21世紀の社会人として大変重要なことになってくると思います。本校で学べるテーマは、ITだけでなく、文明文化、歴史、社会経済と、多岐にわたっています。このサイバー大学の学びと体験の場を活かして、テクノロジーがもたらす「変化」に対応できる「素養」を皆さんが身につけられるようになることを願います。

担当科目

教員データ

教育能力に関する事項

1.教育方法の実践例

  • MIT工学部海洋工学科大学院にて講師担当
    1982年9月、1982年12月 対潜水艦戦略における水中音響の応用物理講座をTeaching Assistantとして講義の一部と試験作成
  • MITエンタープライズフォーラム講演
    2006年3月 インターネット上の動画配信の技術動向について講義、講演内容は講義資料とともにMIT-EFJサイトにてVOD配信中

2.実務の経験を有する者についての特記事項

  • ソフトバンクグループにおける夏季学生インターンの指導
    2001年6-9月、2002年6-9月
  • MITエンタープライズフォーラム・ビジネスモデル・コンテスト・メンター
    2004年6-8月、平成17年6-8月
    経済産業省主催
    2004年度超微細技術開発産業発掘戦略調査(ナノテク技術を駆使したビジネスプランの調査研究)
    2005年2月 ナノテク技術ビジネスプランコンテスト最終候補者向けメンタリングを担当した(担当候補者は最高技術賞を受賞)

3.その他

  • マイクロソフト主催TechEd(香港)
    1995年6月 分散DBの論理設計に関する講座を担当
  • Interop Media Convergence 2006(東京)
    2006年6月 インターネットにおける動画配信技術と経済的効果について講義
  • 大阪商工会議所主催「第4回e-ライフビジネス研究会」(大阪)
    2006年6月 インターネットにおける動画配信技術と経済的効果について講演
職務実績に関する事項
  • ストリーミング配信システムの開発および運用
    グリッドコンピューティングをベースとしたストリーミング配信システムの開発および運用(同時接続1万人以上を実現)
  • インフラ整備と運用
    国内最大の動画配信サービス(最大30Gbps)のインフラ整備と運用
  • 最新IP通信技術とその適用におけるP/Lへの影響を企業経営管理の観点からモデル化
    最新IP通信技術とその適用におけるP/Lへの影響を企業経営管理の観点からモデル化し、実際に適用中。MOTのケーススタディとして極めて貴重。
研究テーマ

インターネット、ウェブやモバイル技術のビジネス展開をソフトバンク内で担当しつつ、これらの技術が社会やビジネスの生態系への影響を分析

所属学会

情報処理学会

学会・社会活動
  • 2011年, 2013年, 2014年 The 1st, 2nd and 3rd Annual Mission Idea Contests for Micro/Nano-Satellite Utilization 審査員
  • 2012年~2015年 日刊工業新聞主催 キャンパスベンチャーグランプリ(学生ビジネスプランコンテスト) 第8回ー第11回 東京大会・全国大会 審査員
  • 2014年10月〜2016年10月 EY EOY(Entrepreneur of the Year)九州地区代表審査委員
  • 2016年3月 PIONEERS Asia(日本経済新聞社共催) Startup mentor
  • 2017年10月〜現在 EY Japan主催「EY アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー ジャパン(EOY Japan)」九州地区審査委員長
  • 2021年9月 フジテレビ「ビジネスStyle」
研究活動または実務経験
  • 2012年6月~2016年5月 NPO 日本MITベンチャーフォーラム 理事長
  • 2014年9月・2015年9月 Fukuoka Global Venture Awards 第1回・第2回審査委員長
  • 2015年4月~現在 Epoch Foundation(台湾 時代財団) Garage+ Startup Global Program Mentor
  • 2018年6月~現在 日本IMS協会理事
  • 2018年7月 Programme Committee
    International Conference on Open and innovative Education 4-6 July 2018
  • 2019年7月 Programme Committee
    International Conference on Open and innovative Education 10-12 July 2019
  • 2021年5月~現在 Woods Hole Oceanographic Institution Corporation Member
  • 2021年12月~現在 三菱総研DCS株式会社 社外取締役(2021年12月17日付)
  • 2022年10月~現在 Massachussets Institute of Technology, Educational Counselor
研究業績【著書】
  1. Desktop Communication -Macintoshネットワーキングのすべて
    単著(翻訳) 1989年7月 HBJ
  2. コスト削減戦略 ESM
    単著 2003年3月 ソフトバンク パブリッシング
  3. How to deliver accredited courses online with no schooling required - Optimizing student authentication process at Cyber University - International Handbook of E-Learning Volume 2: Implementation and Case Studies
    共著 2015年3月 (Routledge International Handbooks of Education)
研究業績【論文】
  1. ケータイキャンパス
    単著 サイバー大学紀要準備号 2008年7月 pp.78-80
  2. 遠隔教育における単位認定のための個人認証
    単著 放送大学招待論文 2010年 メディア教育研究 第7巻 第1号 S57-S63
  3. Cloud and Mobile Based e-Learning - Increase in Study Hours and Class Communication
    単著 proceedings at The 10th International Conference for Media in Education 2012年8月
研究業績【その他】

講演・論考

  1. Delivering IPTV and Internet Video over a Converged IP Infrastructure
    2007年6月7日 Broadband World Forum Asia 2007, Beijing International Engineering Consortium (www.iec.org)
  2. 実用段階を迎えた映像配信におけるP2Pテクノロジー
    2007年6月15日 IMC Tokyo 2007
  3. P2Pテクノロジーによる動画配信の実践
    2007年7月25日 東京ピアリングフォーラム2007
  4. P2P技術の動画配信への適用 -その経済性と実用性-
    2007年10月25日 電子情報通信学会 インターネットコンファレンス2007
  5. P2P利用による新たなサービス・ビジネス事例 ~CS放送人気チャンネルを同時配信~
    2008年2月19日 P2Pネットワーク実験協議会「P2P技術の利用・サービスに関わる取組・実験の最新動向」
  6. Strategies to Manage the P2P Phenomenon
    2008年7月18日 Broadband World Forum Asia 2008, Hong Kong International Engineering Consortium (www.iec.org)
  7. 日刊工業新聞 連載コラム「卓見異見」
    2015年10月~2016年3月
  8. オンライン大学によるリカレント教育
    『大学時報』No.379 2018年3月 pp.48-53
  9. Cloud Campus: End-to-End Common Platform from Content Production to Course Sharing
    Cyber University, Hiroshi Kawahara
    2018 LEARNING IMPACT REPORT
  10. パネルディスカッション 2017年度 IMS技術標準のめざすもの:Learning Impact AwardとIMS Japan賞
    IMS Japan Conference 2018 実践報告「日本におけるIMS技術標準の導入状況」 2018年8月
  11. 基調講演 Cloud Campusによる産学学教育連携の実践
    大学マネジメント研究会 2020年度 総会・記念講演会 2020年3月
  12. 「オンライン教育後進国」で混乱する現場。サイバー大学学長はどう見るか
    Forbes JAPAN (Web 版) 2020年4月
  13. 講演 ポストコロナ時代をめざして導入が進むCloud Campusによるデジタルラーニング・エコシステム
    第2回オンライン授業に関する JMOOC ワークショップ 『今、求められる新たな学び ~ポストコロナ時代の教育プラットフォーム~』 2020年6月
  14. カリキュラム標準とオンラインコースの相互利用 - マイクロクレデンシャルと大学連携 -
    第5回オンライン授業に関するJMOOC ワークショップ 『ポストコロナ時代のeラーニングシステムの在り方:デジタルエコシステム・相互運用性・IMS技術標準』 2020年6月
  15. 基調講演 年齢・地域格差を超えたデジタルラーニングによる高等教育の実践
    地域活性学会第12回研究大会 2020年9月
  16. 科目制作からオンライン指導まで 学び直しを産学学協同で支援する
    月間先端教育 2020年10月号
  17. つながる大学、広く深く追究 (現場へ!)遠隔授業の壁を越えよう:5
    朝日新聞夕刊 2020年11月
  18. 講演 オンライン大学における教育・学修支援
    2020年度第2回アカデミック・リンク/ALPSセミナー 2020年11月
  19. 学びのニューノーマルを実現する国際技術標準
    IMS Japan カンファレンス 2020 リーダーズ・トーク 2020年9月
  20. Cloud Campusによる産学学教育連携の実践
    大学マネジメント研究会総会記念講演会 講演録 MAY 2021 Vol.17 No.2 通巻191号, pp.2-19
  21. COVID-19パンデミックと教育デジタルトランスフォーメーション(DX)
    IMS Japan カンファレンス 2021 リーダーズトーク 2021年9月
  22. 基調講演 ポストコロナにおける大学教育のDX
    福岡未来創造プラットフォーム主催 ICTを用いた同時双方向型の遠隔授業に関するSD研修 2021年10月
  23. 独自開発の学習システムとティーチングアシスタントの存在が多様な学生を卒業へと導く
    リクルート カレッジマネジメント Vol.231 Jan.-Mar. 2022 学生の多様性を実現する通信制大学の事例
  24. 「集中連載 第1回 DX社会を牽引する高度IT人材育成 オンラインだからこその〝未来力〞を醸成する(サイバー大学)」
    『大学新聞』2022年6月10日
  25. 国際技術標準の「社会実装」に向けて
    IMS Japan カンファレンス 2022 リーダーズトーク 2022年8月
  26. Cloud campus: An academic and industry based digital learning ecosystem: Case study from Cyber University Japan, Digital Universities Asia, 8-10 May 2023
  27. 1EdTech Japan Conference 2023
    ラウンドテーブル: 国際展開と国際技術標準 2023年9月2日
    Roundtable: Global outreach and International technical standards
  28. 講演 オープンバッジを利用したマイクロクレデンシャルによる高等教育改革~サイバー大学のチャレンジ~
    一般財団法人オープンバッジ・ネットワーク主催セミナー 2024年2月
  29. 講演 サイバー大学におけるマイクロクレデンシャルの活用事例
    国立情報学研究所 大学等におけるオンライン教育とデジタル変革に関するサイバーシンポジウム「教育機関DXシンポ」 2024年5月
  30. 講演 オープンバッジを利用したマイクロクレデンシャルによる高等教育改革
    一般財団法人オープンバッジ・ネットワーク 大学におけるオープンバッジ活用セミナー 2024 in 九州 2024年6月
  31. 招待講演 マイクロクレデンシャルによる戦略的継続学習
    一般社団法人 PMI日本支部 PMI日本フォーラム2024年7月
  32. 特別講演 学位プログラムにおけるオープンバッジのマイクロクレデンシャルへの適用
    1EdTech Japan リーダーズトーク
    1EdTech Japan Conference 2024年8月

紀要

  • 第4章遠隔教育におけるワークショップ授業の試み
    共著 2010年11月 「eラーニング研究」第1号, サイバー大学, pp.1-14
  • 第3章クラウドとモバイルコンピューティングがもたらすe-ラーニングの進化と可能性
    単著 2012年6月 「eラーニング研究」第2号, サイバー大学, pp.23-34
  • 第4章遠隔教育におけるワークショップ授業の試み
    共著 2012年6月 「eラーニング研究」第2号, サイバー大学, pp.35-44
  • 生涯学習ニーズへのオンライン教育の効果
    単著 2016年9月 「eラーニング研究」第5号, サイバー大学, pp.1-6
  • 教育コンテンツ作成と相互共有を促進する統合型オンライン教育プラットフォーム(第2回IMS Japan賞 最優秀賞受賞記念講演より)
    単著 2017年12月 「eラーニング研究」第6号, サイバー大学, pp.1-9
  • 高等教育の地域格差とオンライン大学による是正効果
    単著 2020年12月 「eラーニング研究」第9号, サイバー大学, pp.1-4
  • Cloud Campus の 10 年 -2012~2022-
    単著 2022年12月 「eラーニング研究」第11号, サイバー大学, pp.1-7
  • マイクロクレデンシャルによる継続的学修モデルの提唱
    単著 2024年3月 「サイバー大学研究紀要」第1号, サイバー大学, pp.5-12
プロジェクト研究
  • サイバー大学 e-Learning研究所(研究員)
    2009年度~2011年度
    e-Learning の質保証の推進および国際的通用性の確保
  • サイバー大学 プラットフォームシステム開発研究所(研究員)
    2010年度~2013年度
    クラウドコンピュータ環境におけるソフトウェア開発UIに関する研究
  • サイバー大学・東京大学 大学総合教育研究センター共同研究
    2016年4月~2017年9月
    研究テーマ:OCWコンテンツの活用手法と教育現場におけるe-ラーニング利活用手法の開発/コンテンツの自主オーサリング環境の整備/大学研究機関および大学間のコンテンツ共同運用設計に関する研究/教材コンテンツ提供手法の開発研究
関連リンク

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