2025.03.24

通信制大学は「学歴」になる?就職で評価される理由やサポートを解説

「通信制大学」は、在宅で大学教育が受けられる高等教育機関で、働きながら学べることから人気が高まっています。しかし通信制大学について、「学歴にならない」「就職に不利」等の誤解があるため、不安な方もいらっしゃるでしょう。

通信制大学は文部科学省が認可した正式な高等教育機関なので、卒業することで「大卒扱い」になり、就職活動でも学歴として扱われます。そこで本記事では、通信制大学が「学歴」として就職時に評価される理由について解説します。

通信制大学は就職で「学歴」として評価される

通信制大学を卒業したという経歴が、就職活動においてどのように扱われるかについて、まずは次のポイントから見ていきましょう。

  • 「学歴」は学業上の経歴を意味する
  • 通信制大学は文部科学省に認可された正式な大学
  • 通信制大学卒の学歴は就職活動で評価される

「学歴」は学業上の経歴を意味する

通信制大学への入学を検討するにあたって特に気になるのが、通信制大学は「学歴として扱われるかどうか」ではないでしょうか。そもそも「学歴」とは、学業上の経歴のことを意味します。例えば、「中学校卒業」や「高等学校卒業」も学歴であり、「専門学校卒業」や「大学卒業」という学歴は高等教育を受けた経歴となります。

通信制大学は文部科学省に認可された正式な大学

文部科学省が公開している「大学通信教育制度について」によると、通信制大学は「学校教育法第八十四条」に定められている、地理的・時間的制約がある社会人等を対象とした、正式な大学です。言い換えれば、通信制大学を卒業することで一般的な4年制大学と同じ学士号の学位、いわゆる「大卒資格」が得られるということです。

通信制大学卒の学歴は就職活動で評価される

前述したように、通信制大学を卒業すると正式な「大卒」の学歴が得られるため、原則として就職活動において一般的な大卒者と同等に扱われます。そのため、例えば募集条件が「大卒以上の学歴」であっても、通信制大学を卒業することで応募できるようになるでしょう。

通信制大学が就職に不利だといわれる理由

前述したように通信制大学は正式な大学であり、卒業することで「大卒」の学歴となります。それにも関わらず、次の理由から「通信制大学は就職に不利」だと誤解されてしまうことがあります。

  • 書類選考のみで入学できるケースが多いから
  • 専門性が高い学びができないイメージがあるから
  • 通信制大学の魅力が知られていないから

書類選考のみで入学できるケースが多いから

一般的な大学では、入学試験に合格しなければ入学できませんが、通信制大学の場合は筆記による学力試験以外で入学できることが多いです。そのため、通信制大学はあたかも「正式な大学ではない」という誤解が生じてしまうことがありますが、前述したように通信制大学は正式に認可された高等教育機関です。

また、大卒の学歴は「どのように入学したか」ではなく、「何を学んだか」「どんな教養・スキルを身に付けたか」が重視されます。通信制大学で身に付けた専門知識・スキルをアピールできれば、就職・転職で不利になることはないでしょう。

専門性が高い学びができないイメージがあるから

通信制大学には「偏差値」がなく、また自宅学習が基本となるため、どうしても「専門性が高い学びができないのではないか」というイメージが生じやすいです。

しかし実際には、一般的な4年制大学と同等以上に、ハイレベルな内容を学べる通信制大学もあります。さらに自主的な取り組みが求められることから、4年制大学よりむしろ卒業難易度が高いことも珍しくありません。

通信制大学の魅力が知られていないから

通信制大学は正式な大学であり、時間と場所の制約なく高等教育が受けられるという大きな魅力があります。また、自宅学習が基本で自主性が求められるため、セルフマネジメントが身に付きやすい点もポイントです。専門分野の学習に集中しやすいため、一般的な大学よりむしろ多様で深い教養・スキルが身に付くケースもあるほどです。

通信制大学の学歴を就職活動でアピールするポイント

前述したように、通信制大学は一般的な4年制大学と異なる点があることが理由で、学歴に対する誤解が生じてしまうことがあります。そのため就職活動では、次のようなポイントを意識してアピールすることが大切です。

  • 自己管理能力が高い
  • 社会人学生としての経験がある
  • 専門分野に対する意欲が強い
  • 深い知識や教養を習得した

自己管理能力が高い

通信制大学では、「履修の組み方」「受講スケジュールの設定」「試験対策」等、すべてを自分自身で管理しながら自主的な学習を続ける必要があります。そのため通信制大学に通うことで、一般的な4年制大学を卒業した学生よりも、社会人として働くために必要な「自己管理能力」が身に付きやすい傾向があるのです。

社会人学生としての経験がある

通信制大学は、現役高校生はもちろん社会人も多く入学しています。「社会人学生」の場合は、すでに社会人としての経験があるため、大卒の学歴を得たうえで社会人経験もアピールできます。

また、仕事を続けながら通信制大学に通った場合は、転職時にその継続力やタスク管理力等も示せるでしょう。新卒の場合であっても、昼間の時間帯でインターンシップ等での経験を積んでから、就職活動を行うこともできます。

さらに、専業学生の場合は時間の融通が利く通信制大学のメリットを活かすことで、企業での長期インターンやアルバイト等と学業の両立も可能です。企業での経験は大きなアピール材料になるでしょう。

専門分野に対する意欲が強い

通信制大学は、自己管理ができていなければ学び続けることが難しく、また社会人の場合は仕事と学業の両立が必要なので、相当の「学習意欲」や「意志」がなければ卒業できません。通信制大学での学習経験は、専門分野への熱意や自主性・積極性の表れであり、就職活動においてほかの学生と差別化できるアピールポイントとなります。

深い知識や教養を習得した

通信制大学では、早い段階から専門分野に特化した知識・スキルを習得しやすく、実務に直結するような内容も多いです。例えばIT系の通信制大学の場合は、早い段階からプログラミングや情報セキュリティ等、専門科目が1年次から学べることもあります。そのため、努力次第では一般的な4年制大学の卒業生より、深い知識や教養を習得してアピールできる可能性があります。

通信制大学の卒業後の就職に関する状況

通信制大学を卒業した後の就職状況について、通信制大学「サイバー大学」のデータをもとに、次のポイントから解説します。

  • 卒業生の多くが就職・転職に成功している
  • 就職先はIT系・製造業・医療等さまざま
  • キャリアの選択肢が広がった卒業生が多い

卒業生の多くが就職・転職に成功している

サイバー大学では、就職・転職をめざす学生のキャリア支援に積極的に取り組んでいます。2024年3月の卒業生のうち、卒業時の年齢が24歳以下の学生の就職率は95.8%であり、全年代を対象とする就職率は91.6%となっています。この実績から、多くの卒業生が就職・転職に成功していることが示されています。

また社会人でサイバー大学へ入学した学生は、卒業後に現職を継続するケースもありますが、この場合も現職におけるキャリアアップのように、優れた成果を得られていることが多いです。

就職先はIT系・製造業・医療等さまざま

サイバー大学の卒業生の主な就職先・転職先は、情報通信業(IT業界)や製造業、医療・福祉や卸売・小売業等、幅広いものになっています。また、ファッション業界のWebエンジニア等、IT分野の知識を活かしてさまざまな業界に就職・転職できるケースも多いです。

キャリアの選択肢が広がった卒業生が多い

「自身のキャリアにどのような変化があったか」という質問に対しては、25%以上が「キャリアの選択肢が広がった」と答えています。通信制大学を卒業することで、大卒が条件の求人に応募できるようになり、専門知識を習得することで業種や職種の選択肢が広がります。

そのほか「転職した」「就職した」と答えた人や、現職における評価の向上やキャリアアップを実現した人も多いです。

通信制大学の充実した就職支援を活用しよう

通信制大学へ入学するにあたって、就職に関する不安があるかもしれませんが、通信制大学では次のような充実した就職支援が提供されているため安心です。

  • キャリアセンター
  • 資格取得支援
  • セミナーやガイダンス
  • 就職先やインターンの紹介

キャリアセンター

「キャリアセンター」は、学生の就職活動やキャリア形成を全面サポートするための機関です。通信制大学によっては就職支援課のように名称が異なりますが、いずれも就職・転職のさまざまな相談ができ、カウンセリングも受けられます。履歴書の添削や面接対策等のサポートも受けられるため、安心して就職・転職活動に臨めるでしょう。

資格取得支援

通信制大学では、資格試験の取得支援や取得した場合の奨励金が提供される場合があります。こうして取得した資格は、就職活動においてアピールポイントになるものです。例えば、「ITパスポート試験」「基本情報技術者試験」「応用情報技術者試験」等のIT系資格を取得することで、IT業界への就職に役立ちます。

セミナーやガイダンス

通信制大学によっては、就活対策のセミナーやガイダンスで、就職活動で必要な知識が学べることもあります。近年では、現役高校生が通信制大学を進学先として選ぶケースも増えており、「就職活動は初めて」ということも珍しくありません。

セミナーやガイダンスに参加することで、就職・転職活動を成功させるために欠かせない、履歴書作成・面接対策・マナー等を身に付けることができます。

就職先やインターンの紹介

通信制大学では一般的な4年制大学と同じように、企業の求人への推薦やインターンシップの紹介などが受けられる場合があります。就職や転職を希望する業界へのインターンシップに参加できれば、就職活動を有利に進めやすくなります。ただし、通信制大学によって受けられる就職支援やインターンシップは異なるため、事前に確認しておくことが大切です。

通信制大学で就職をめざすならサイバー大学へ!

通信制大学は「学歴」になるため、就職時に経歴としてアピールできます。ただし、通信制大学への誤解がある採用担当者もいるため、自己管理能力の高さや専門分野に関する知識の深さをアピールすることが大切です。キャリアセンターや資格取得支援などを活用することで、より就職活動を有利に進めることができるでしょう。

通信制大学の「サイバー大学」では、フルオンラインの大学でスクーリングが不要なので、全国どこでも、海外(※GDPR加盟国以外)からでも学ぶことができます。また就職支援に関しても、専門資格を持つスタッフの徹底的なサポートを受けることができ、公式コミュニティでの情報共有や発信もできるので安心です。通信制大学の就職に関してお悩みの方は、この機会にぜひサイバー大学を検討してみてください。