2025.02.17

情報セキュリティマネジメント試験に必要な勉強時間とは?合格のコツを解説

「情報セキュリティマネジメント」は、情報セキュリティ分野の知識・スキルが問われる国家資格です。近年では企業のIT化にともない、情報管理のあり方が問われるケースが増えており、情報セキュリティのスキルがある人材の需要が高まっています。

そのため、スキルアップやキャリアアップ等を目的として、情報セキュリティマネジメント資格の取得をめざす人も増えています。しかし、具体的にどのような知識が問われ、どれくらいの勉強時間が必要か等、分からないこともあるでしょう。そこで本記事では、情報セキュリティの勉強時間について詳しく解説します。

情報セキュリティマネジメント試験に合格するための勉強時間

情報セキュリティマネジメントの勉強時間について、まずは次のポイントから見ていきましょう。

  • 初学者に必要な時間は約200時間
  • 「レベル2」で合格率は70%前後

初学者に必要な時間は約200時間

IT分野の初学者の場合は、情報セキュリティマネジメント試験に合格するために200時間前後の勉強時間が必要だと考えられています。1日当たり2時間勉強する場合は、3~4か月ほどで試験対策ができる計算になります。必要な勉強時間を考慮したうえで、余裕のある勉強スケジュールを設定することが重要です。

「レベル2」で合格率は70%前後

情報セキュリティマネジメント試験の運営元であるIPA(情報処理推進機構)が提唱する「共通キャリア・スキルフレームワーク」によると、情報セキュリティマネジメント試験の難易度は「レベル2」です。

情報処理技術者試験は、基礎知識が問われるレベル1から高度な専門知識が求められるレベル4まで分類されており、情報セキュリティマネジメント試験はいわば「中級レベル」となります。またIPAの統計資料によると、情報セキュリティマネジメント試験の合格率は70%前後となっており、合格しやすい国家資格だといえるでしょう。

情報セキュリティマネジメント試験の出題範囲

情報セキュリティマネジメント試験の勉強時間を考えるうえで重要な、次の出題範囲について解説します。なお、本記事の内容は2025年1月現在のものなので、詳細は公式サイトで確認しておきましょう。

  • 科目A試験の重点分野
  • 科目A試験の関連分野

科目A試験の重点分野

科目A試験の重点分野は次の通りです。まずはこの範囲の内容からしっかり身に付けておきましょう。

情報セキュリティ全般
  • 機密性・完全性・可用性
  • 脅威・脆弱性
  • サイバー攻撃
  • 暗号・認証

情報セキュリティ管理
  • 情報資産とリスク
  • ISMS
  • インシデント管理
  • CSIRT

情報セキュリティ対策
  • マルウェア対策
  • 不正アクセス対策
  • 情報漏えい対策
  • アクセス管理
  • 情報セキュリティ啓発

情報セキュリティ関連法規
  • サイバーセキュリティ基本法
  • 個人情報保護法
  • 不正アクセス禁止法

科目A試験の関連分野

科目A試験の関連分野は次の通りです。重点分野と併せて対策しておきましょう。

テクノロジ
  • ネットワーク
  • データベース
  • システム構成要素
マネジメント
  • システム監査
  • サービスマネジメント
  • プロジェクトマネジメント
ストラテジ
  • 経営管理
  • システム戦略
  • システム企画

科目B試験は応用力が問われる

科目B試験では、情報セキュリティ管理の応用分野である「情報資産管理」や「リスクアセスメント」等について、ケーススタディによる出題が行われます。前述した、科目A試験の範囲の重点分野と関連分野をしっかり理解しておかなければ、科目B試験の対策を進めることは困難なので、スケジュールや勉強時間を考える際に注意しておきましょう。

情報セキュリティマネジメント試験の勉強時間のポイント

情報セキュリティマネジメント試験の勉強時間を考えるうえで、次のポイントは特に重要です。

  • 重点分野を優先的に対策していく
  • 学習が進んでから科目B試験の対策を行う
  • 過去問を繰り返して傾向をつかむ

重点分野を優先的に対策していく

情報セキュリティマネジメント試験に合格するためには、まず「重点分野」から優先的に学習することが大切です。前述した「情報セキュリティ全般」「情報セキュリティ管理」「情報セキュリティ対策」「情報セキュリティ関連法規」から始めましょう。重点分野を習得したうえで関連分野に移ることで、スムーズに学習が進みやすくなります。

学習が進んでから科目B試験の対策を行う

前述したように、科目B試験の内容は科目A試験の応用です。まずは基礎知識を学習してから科目B試験の対策に取り組むことで、勉強時間を短縮して効率化できます。科目B試験の勉強を始めてから行き詰まりを感じた場合は、科目A試験の内容の理解が不十分な可能性があるため、一旦科目A試験の重点分野・関連分野を復習してみましょう。

過去問を繰り返して傾向をつかむ

過去問を積極的に取り組むことで、情報セキュリティマネジメント試験の出題形式に慣れながら、出題の傾向をつかむことができます。また、科目B試験では問題を正確に理解する読解力も求められるため、繰り返し解くことが大切です。公式サイトの「過去問題」タブには、過去の試験の問題や解答例が掲載されているので、ぜひ活用してみましょう。

情報セキュリティマネジメント試験の勉強時間を短縮するコツ

情報セキュリティマネジメント試験の勉強時間を短縮するコツとして、次のようなものが挙げられます。

  • 適切な勉強スケジュールを決める
  • 自身のレベルに合う参考書を選ぶ
  • 大学やスクール等も活用して学ぶ

適切な勉強スケジュールを決める

情報セキュリティマネジメント試験の勉強を始める前に、スケジュールを立てておくことで、合格への見通しが立って効率的に学びやすくなります。前述したように、まずは科目A試験の範囲を集中的に理解することがポイントです。例えば3か月後に受験する場合は、初めの2か月間で科目A試験の範囲を勉強して、最後の1か月間で科目B試験を対策する等、勉強時間のバランスを工夫してみましょう。

自身のレベルに合う参考書を選ぶ

テキストや参考書にもさまざまな種類があるため、自身の勉強スタイルやレベルに合うものを選ぶことが大切です。例えば、これまでにIT分野の経験がない場合は初学者向きの参考書、多少の実務経験がある場合は苦手分野を集中的に学べる参考書を選ぶといいでしょう。

大学やスクール等も活用して学ぶ

難しいことがあるため、大学やスクール等で学ぶ方が効果的です。

大学やスクールでは、周辺知識も含めて体系的に学べるため、情報セキュリティマネジメント試験に合格した後は上位資格の取得をめざすための勉強もできます。資格の取得だけではなく、就職・転職のサポートも充実しているため、転職やキャリアアップにも役立つでしょう。

通信制大学の「サイバー大学」では、情報セキュリティマネジメント試験の取得に活かせる科目が豊富にあるため、試験対策はもちろん実務に役立つ知識・スキルを身に付けることができます。

情報セキュリティマネジメント試験をめざすならサイバー大学へ!

情報セキュリティマネジメントは、IT分野のなかでも「セキュリティ」に関連する知識・スキルが求められる国家資格です。難易度は中級レベルであり、応用力が問われる場面もあるため、適切な方法と勉強時間で情報セキュリティマネジメントの対策をすることが大切です。

通信制大学の「サイバー大学」では、情報セキュリティマネジメント試験に合格するための知識について体系的に学べます。さらに、在学中に情報セキュリティマネジメント試験を取得すると、25,000円の「資格取得奨励金制度」が支給されるため、モチベーションを維持しながら学びやすいことも魅力です。

卒業に必要な単位を修得すれば、大卒資格(学士号)学位が取得できるのも大きなメリットです。学修支援はもちろん、進路選択や卒業後のキャリア形成のサポート等も充実しており、就職・転職の幅が広がるでしょう。

情報セキュリティマネジメント試験の取得に関してお悩みの方は、この機会にぜひ「サイバー大学」を検討してみてください。