最近、高校卒業後の進路に通信制大学を選ぶ方が増えています。通信制大学なら自分のペースで学べるうえ、一般的な4年制大学に通学するより費用もかかりません。しかし、通信制大学ではどのように学習できるのか疑問や不安を抱き、やめた方がいいのではないかと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、現役高校生に通信制大学への進学をお勧めする理由と、志願にあたっての注意点をお伝えします。18歳の高校3年生で進路選択に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
通信制大学とは?
まず、通信制大学とはどのような教育機関なのか、受験や就職活動に関する内容もふくめて確認していきましょう。
通信制大学の位置付け
通信制大学とは、通学制の大学と同じく学校教育法に明記され、文部科学省から認可されている正式な高等教育機関です。正科を卒業すれば学士としての学歴が認められ、卒業を控えた就職活動の際は新卒扱いとなります。
なお、通信制大学に限ったことではありませんが、大学には正科のほか、聴講・科目別履修・特修という履修方法があり、これら3つは修了しても大卒扱いになりません。また、正科生でも、卒業が認められなかった場合は高卒扱いです。
通信制大学の受験資格
出願資格があるのは、基本的に高校を卒業予定もしくは既卒の18歳以上の方です。従って、通学制の大学と同じく、現役高校生の進路の選択肢にくわえられます。
もともと、通信制大学は働きながら学びを志す方を対象として誕生した教育機関でした。そのため、高校卒業を控えた18歳では出願できないと思っている方も多いようですが、決してそんなことはありません。通信制の大学へ通う学生のうちもっとも多い年代は18歳〜22歳であり、高校卒業後の進路として選ぶ方も増えてきています。
通信制大学と通信制高校の違い
通信制の高校と大学は、似ているようで異なるポイントが多々あります。いずれも幅広い年代・職業の方が学びを志すための教育機関である点は同様ですが、主な差異は以下の4点です。
通信制高校 | 通信制大学 |
|
---|---|---|
運営 | 公立および私立 | 私立のみ |
修学年限 | 3年制 | 2年制〜4年制 |
スクーリング | 最低でも年1回 | 0回〜 |
卒業認定 | 高卒 | 大卒(正科生の場合) |
通信制大学では、高校と比べ、さらに高度な内容の知識の習得や資格の取得が見込めます。また、通信制大学は通信制高校より学生生活の自由度が高い点も大きな違いです。
通信制大学は就職において不利になる?
就職活動において、通信制大学出身ということだけが原因で不利になることはありません。学歴が重要視される傾向が強い日本において、大卒資格を取得していると、高卒より進路の選択肢が広がります。また、通信制大学では、セルフタイムマネジメントが必要です。従って、無事卒業できたという自己管理能力の高さは、就職活動における大きなアピールポイントになります。
また、履歴書や面接の際、通信制であることを隠すのはお勧めできません。学歴詐称として内定取り消しになる恐れがあることを考慮すると、はじめから申告しておく方がよいでしょう。
高校卒業後の進路に、通信制大学への進学をお勧めする理由

高校卒業を控えた18歳の方に通信制大学をお勧めする理由は、次のようなメリットが得られるためです。
- 時間的な拘束が少ない
- どこからでも学べる
- 各種資格が自分のペースで取得できる
- 学費の負担が抑えられる
- 入学判定が学力のみではない
- 幅広い交友関係が築ける
時間的な拘束が少ない
通信制大学は、毎日決まった時間に学校へ通う必要がありません。学習時間も基本的に自由であり、時間に余裕が生まれます。そのため、就職やアルバイト等で働く合間に学ぶことも可能であり、時間的な問題から高等教育を受けることを諦めざるを得ないと考えている方でも進学しやすいでしょう。
どこからでも学べる
通信制大学は、場所を問わずどこからでも学べるのが特長です。通学制の大学へ進学する場合、通学距離が障害となって希望する進路を諦めなければならないケースもあるでしょう。通信制大学なら、年数回のスクーリングもしくは完全オンラインで学べるため、進路選択の幅が広がります。
各種資格が自分のペースで取得できる
通信制大学の魅力のひとつは、大学・学部の特色に応じたさまざまな資格が取得できることです。めざすキャリアや各々のライフステージに合わせて、自分のペースに合う柔軟な学び方が実現できます。大卒資格や各種国家資格のほか、近年ニーズが高まりつつあるIT関連のスキルを習得したい方にもお勧めです。
学費の負担が抑えられる
通信制大学の学費は、通学制の大学と比べるとリーズナブルに設定されています。例えば、通学制で昼間部の大学を卒業まで通った場合、最低でも400万円〜500万円は下りません。一方、通信制大学なら、学校によって異なるものの、4年間でかかる学費は300万円前後です。教育ローンや奨学金、就学支援制度を活用すれば、費用負担をさらに抑えられるでしょう。
入学判定が学力のみではない
通信制大学は、現役の高校生だけではなく勉強にブランクがある社会人でも受験しやすいよう、入学判定が学力のみで審査されません。願書や小論文等の提出書類を基に動機や志望度を含めて多角的に判断する学校が多いため、学力や偏差値に捉われることなく出願できます。
幅広い交友関係が築ける
通信制大学でも学生同士の交流が盛んです。オンラインの公式コミュニティ等、学生同士の交流を促すさまざまな取り組みがなされています。10代から60代以上のさまざまな年代の学生が在籍しているため、積極的に交流することで、交友関係が大きく広がります。
18歳の現役生が志願する通信制大学を選ぶ際の注意点

何の目的もなくやみくもに通信制大学への進学を決めてしまうと、入学後に「こんなはずではなかった」と後悔する羽目になるかもしれません。あらかじめ、以下で示す4つのポイントを押さえておくことで、充実した学生生活が送れるようになります。
学校・学部選びにこだわる
通信制大学を志願する方のなかには「大卒資格が得られればあとは何でもいい」と考えている方もいると思いますが、学校・学部選びを疎かにしてはいけません。興味がない学部や将来的なビジョンと合致しない学校・学部を選んでしまうと、モチベーションの維持が困難です。学校によってさまざまなカリキュラムや制度が設置されていますので、必要な知識やスキル習得の場を提供している大学・学部を選びましょう。
計画的に学習を進める
通信制大学では、計画的に学習を進める姿勢が不可欠です。よって、入試で学力検査がない通信制大学であっても、高等教育機関である以上は学習が簡単なわけではなく、場合によっては通学制の大学よりハードに感じるかもしれません。カリキュラム開始後は、自ら進んで課題やレポートをこなし、必要な単位を着実に修得していくよう心がけてください。
自己管理を徹底する
通信制大学では、自己管理がきちんとできることが大前提です。課題提出や試験等のスケジュール、学習の進め方等、あらゆるシーンで主体的な管理が求められます。また自由度が高い分、モチベーションが続かないケースも珍しくないうえ、学習上で生じた疑問をそのままにしてしまうと卒業が危ぶまれるかもしれません。不安な方は、学生生活の相談窓口や、学生用ポータルサイト等が充実した通信制大学への志願をお勧めします。
サポート体制をチェックする
通信制大学を選ぶときは、事前にどのような学修支援制度があるのかをチェックしておきましょう。通信制大学においてスムーズに学修を進めるためには、大学からのサポートが不可欠です。在宅での自習が中心となるため、疑問や質問に応える体制が整っていない場合、思うように学習が進まないかもしれません。出願前にWebサイトやパンレットを確認するほか、オンラインオープンキャンパスに参加する等して、支援体制をきちんと確認しておくことが大切です。
サイバー大学は通信制で学びたい18歳の現役生からの出願も大歓迎!
通信制大学は、学び直しを希望する社会人だけではなく、18歳の現役生からも選ばれている教育機関です。時間や場所に捉われず、必要な知識・スキルを自分のペースで学びたいなら、ぜひ通信制大学を選択肢にくわえてみてください。
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