サイバー大学が提供する授業の特長

インストラクショナルデザインを取り入れた学習効果の高い授業

一般に、学習内容がより高度に専門的になる大学課程では、授業内容がテーマの一部分のみに偏ってしまったり、説明が複雑で分かりづらくなってしまったりすることも珍しくありません。また、授業や演習・課題の具体的な内容については担当教員の裁量に委ねられ、担当教員以外の他者からの確認が行われない場合もあります。
サイバー大学の授業は、インストラクショナルデザインを取り入れ、学習内容における目標(ゴール)とそれを達成したかどうかの評価を明確に設定しています。そして、教員だけではなく、インストラクショナルデザイナーをはじめとする専門のスタッフが内容を確認し、学習する皆さんが目標を達成できるよう、授業内容の構造化、画面のスムーズな展開、写真や図の効果的な挿入等の工夫を行っています。

インストラクショナルデザインとは?

授業をよりよくするために、インストラクション(教育)をデザイン(設計)することであり、教員の属人的な能力のみに頼らず、効果を高め、効率的で、魅力のある教育活動とするための手法や研究分野のことです。「分析→設計→開発→実施→評価」というサイクルを標準化したモデルを用い、学習効果の高い研修コースをデザイン・開発するためのシステマティックな技法です。

インストラクショナルデザインとは?

学生の意見を反映して学期毎に見直しや改善を実施

各授業の最終回受講した学生に授業評価のアンケートを行っています。その結果や開講中に寄せられた質問から授業の改善すべき点や分かりにくかった点等を集約し、毎学期改善を行っています。また、毎学期の改善だけにとどまらず、定期的に授業全体の再制作を実施しています。
そのため、授業を通して身に付くスキルや知識を多くの学生が実感し、満足度も高く、翌学期へ履修を継続する学生も一般的な通信制大学のなかでも高い水準を誇っています。

サイバー大学の授業ができるまで

本学の授業コンテンツは授業を担当する教員だけではなくサイバー大学に在籍しているインストラクショナルデザイナー等の専門スタッフや教務主任をはじめとする各分野の教員とともに制作を進めており、質の高い授業コンテンツを作り上げるため、さまざまな取り組みを行っています。例えば専門科目で全15回の授業コンテンツを作る場合、授業設計の開始から実際に開講するまで約10か月の月日がかかります。ここでは、授業の設計からスライド作成、収録、編集、課題の作成、そしてコンテンツが皆さんの元へ届くまでの流れをご紹介します。

1. 授業の設計

授業を担当する教員と授業の設計・開発を支援するインストラクショナルデザイナー、教務主任やその分野に精通している教員とで、授業の目標や全体の構成、授業全15回の各回の具体的な内容を話し合い「授業設計書」を作ります。

2. 授業スライドの作成

1で作成した設計書を基に、教員が各授業回のスライドを作成します。スライドは、授業構成、学習目標、専門用語、誤字脱字、レイアウト、デザイン、著作権等について、インストラクショナルデザイナー等の専門スタッフによる確認や提案が行われます。

3. 授業の収録

授業の収録は、東京オフィスと福岡キャンパスにある収録スタジオ等で行われます。教員は、規定の授業時間に配慮しながら授業を行います。収録担当者は授業を聴きながら説明の誤りや分かりにくい点、雑音が入っていないか等を確認し、状況に応じて再収録を実施します。授業は月に1〜3回のペースで収録され、全15回授業の場合、すべての収録が終わるのに約6〜8か月かかります。

4. 編集・チェック

内容を確認しながら、収録したオリジナルの映像の編集作業を行い、授業映像として仕上げていきます。編集した映像に合わせて2で作成した授業スライドが映像内に表示されるよう設定します。コンテンツの形式になったら、担当の教員、専門スタッフが二重で内容をチェックします。

5. 課題の作成

授業の作成と並行して課題の作成も行います。テストの場合は教員が作成を行った後、専門スタッフが内容を確認し、教員への提案を行います。レポートやディベート課題の場合も同様に、教員が課題内容を作成し、専門スタッフが出題の意図や分量、学生がスムーズに取り組んで提出できるか等を確認、提案します。

6. アップロード・授業実施

でき上がった授業コンテンツを授業配信用のサーバーにアップロードして、各章のタイトルを入力したり、動作確認を行ったりします。これらがすべて終わると、ようやく学生の皆さんが授業を受けられるようになります。

7. 評価・分析

授業実施後、制作した授業映像について評価分析を行います。学生の皆さんから集めたアンケートを基に、良いところ、改善すべきところを整理します。また、特にIT等の変化の早い内容に触れた授業については、新しい情報と照らし合わせて修正箇所をピックアップしていきます。これらの修正点は、来期のコンテンツ制作に活かされます。

翌学期に向けた授業改善と定期的な再制作

7の評価・分析を基に、授業の修正を行います。また、毎学期の部分的な修正にとどまらず、定期的に授業全体を再収録することも行っています。

担当者の声

インストラクショナルデザイナー

授業コンテンツは、教員とさまざまな役割のスタッフとの協力・協働で制作しています。実際に授業を行い、学生の皆さんの前に登場するのは先生方ですが、我々スタッフも「より良い授業を提供したい!」「授業を作る当事者の一人である」という気持ちで日々制作を行っています。
授業制作では質を高めようとするといくらでも検討を重ねることができます。一方で、開講日に間に合うように時間との戦いでもあるので、限られた時間のなかでいかに魅力的な授業にできるか苦労することもあります。それでも完成したコンテンツを皆さんに送り出していくときの充実感や授業評価アンケートでの温かいコメントや時には厳しいご意見が私たちの活力となっています。より分かりやすく、学習が楽しくなるようなコンテンツをお届けするため日々奮闘していますので、楽しみにしていてください。