HTML5アプリ、CSS3アニメーション

HTML5アプリ、CSS3アニメーション

中島 俊治
  • 准教授
  • 専門科目

1. 出会い

先生の専門分野とその出会いについて教えてください

私の専門分野は、HTML5やCSS3、JavaScriptなどWebサイトを作るための技術です。

元々、さまざまな人とコミュニケーションを取ることに興味があったので、子供の頃はアマチュア無線にハマっていました。国内の友達はもちろん見知らぬ外国の人と話すのも好きで、遠くだとヨーロッパやアメリカの人とも会話を楽しんでいました。

社会人になってからは、趣味が高じて10年ほど無線の資格試験に関わる仕事をしていたのですが、その頃に新しいコミュニケーションの手段であるインターネットの利用が少しずつ盛んになってきました。こちらにも興味がわいてきて、独学でHTMLを学び、自己紹介のWebサイトを作ったりしていたのが出会いです。

国内で個人のWebサイトを持っている人はほとんどいなかったので苦労しましたが、最先端で好きな情報を発信できるのが魅力だと思いました。

2. 学び

Web技術で関わった実務やその感想を教えてください

当時はまだ技術者が少なかったHTMLなどのスキルを見込まれて、ソフトバンクへ入社しGeoCities JAPAN(現在のYahoo!ジオシティーズ)の立ち上げに関わることになったのが、現在に至る転機でした。GeoCities JAPANは、ユーザが自由にWebサイトを作り、世界に向けて表現できるサービスです。そこで、HTMLをユーザに教えるコミュニティマネージャを務めていたことから、本格的にHTMLに触れることになりました。

ソフトバンクでは、他にもヤフオクやVectorなど多くのWebサービス立ち上げに参加して、インフラや有料課金のシステムなどWebの事なら何でもやりました。

これらの実務を通じて、先んじて勉強して技術の引き出しを持っておくことが重要だと実感しました。必要になってからゼロから学ぶのでは遅いです。逆に言うと、技術というのは学んですぐに役立つとは限りません。完全に習得しなくても触れておいて、自分の中のインデックスに加えておけば後で必ず役に立ちます。必要なときに引き出せるスキルがあるって大切ですよ。

3. 面白さ

Web技術を学ぶ面白さは何ですか?

HTML5とCSS3、JavaScriptはアイディア次第で色々なものが作れるところが魅力です。

以前は、3次元アニメーションなど動きのあるWebサイトを作ろうとすると敷居の高い技術が必要だったのですが、今では簡単なコードだけで使えます。人を感動させることができる、リッチな表現のサイトを自分の手で作れるのはとても楽しいですよ。アニメーションはこれからのWebサイトのキーワードになってくるので、率先して広めたいと思っています。

他にも、スマホのアプリを作れたりと応用範囲がとても広いです。中でも今話題のIoTアプリを、Web技術で開発することをWoT(Web of Things)と呼びます。

IoTアプリを開発するには、CやJAVAなどさまざまな言語がありますが、JavaScriptさえ使えれば他の言語をあらためて覚えなくて済むので、圧倒的に敷居が低くなります。例えば、声に反応してロボットアームを動かすといったことも可能です。ある展示会では、今まで人間がやっていたタブレット端末のセッティングを、タブレットペンを持ったロボットアームが一斉にやっていて驚きました。

そう、Web技術はPCやスマホで閲覧するWebサイトのためだけのものでは無くなってきています。IoTやWoTもそうですし、車のナビや、テレビでもスマートテレビといったジャンルがあったりして、HTML5が活用されています。実はとっても身近な存在なんです。

4. メッセージ

入学を検討されている方や、これから先生の授業を受講する学生にメッセージをお願いします

Webの世界は終わりが無いといわれています。作って終わりではなく、そこからが始まりです。作ってみると周りから「これが足りない」「こういう仕組みを取り入れたい」などの声が聞こえてきます。それらを取り入れることで常に成長し続けていくことができます。この過程をぜひ体験してもらいたいので、皆さんにも「まずはやってみよう。」と言いたいです。

また、自分で作るという人でなくてもきっと仕事に役立ちます。営業とシステムの人とで認識が違ったりしてトラブルになることがよくありますが、それは共通の基盤となる知識が欠けているためです。基本となる知識を知っておくことでシステムやWebデザイナーの人たちとのコミュニケーションが円滑になりますよ。

最後に、私が尊敬しているソフトバンクの孫 正義氏の言葉を贈ります。

「挑戦する者にのみ未来は拓かれる」

じっとしていては未来は拓かれません。挑戦することで今まで見えなかったことも見えてきて、皆さんの未来が無限に広がっていきます。きっとドキドキするはずです。そんな未来にするためにまずは始めてみませんか?

プライベートQ&A
プライベートQ&A

  • Q
    子供の頃の夢は何ですか?
    A
    小学校のときの夢は、無線通信士でした。船で色々な場所へ行きたいと思ったのですが…山の中出身で、泳ぎが苦手だったので諦めました(笑)。
  • Q
    勉強のモチベーションを保つコツは?
    A
    悩みがあったら、友達や学友と情報交換をすると解決できることが多いです。最近はSNSがあるので便利ですし、積極的に人脈を広げることをオススメします。
  • Q
    お気に入りの物
    A
    PCがお気に入りです。自宅用と持ち歩き用とで、2台あります。サイバー大学の授業で使うサンプルなどもこのPCで作っています!
  • Q
    お気に入りの場所はどこですか?
    A
    岡山県の実家に帰るとくつろげます。自然が豊かで、朝はホトトギスが鳴いているし夜は星がきれいです。遠いので頻繁には帰れませんが…。
  • Q
    プロフィールのマイクロソフトMVPとはどのような賞ですか?
    A
    マイクロソフトが、Webなどさまざまな技術のエバンジェリストを評しているものです。私はフロントエンドWebディベロッパーというカテゴリーで3年連続で受賞しています。

教員紹介

中島 俊治
中島 俊治
NAKASHIMA Shunji
  • 准教授
  • 専門科目

1997年ソフトバンク入社。GeoCities JAPAN、Yahoo! JAPANをはじめソフトバンクグループのベンチャー企業を経て独立。現在は複数の大学にてHTML5の講師を勤める。放送大学 教養学部(情報コース)卒業。マイクロソフトMVPアワード受賞(2014年から毎年)。Web技術振興協会代表理事。

コンテンツ

学生の声へ
仕事や家庭、趣味などとの両立を図りながら、日々学び続ける先輩たちのインタビューをご紹介。
教員インタビューへ
サイバー大学教員に坦当科目からプライベートまで訊いた「通信制大学のなかの人」のインタビューをご紹介。
学生生活へ
公開講座や卒業アルバム、卒業研究などの大学のイベント等をご紹介。