中谷 祐介 | 教員インタビュー | 通信制大学 | サイバー大学
数値解析

数値解析

中谷 祐介
  • 教授
  • 専門科目

1. 出会い

先生の専門分野とその出会いについて教えてください

私の研究分野は、数値解析というもので特に精度保証付き数値計算という分野の研究を行っています。大学で情報系の学科へ進学し、プログラミングやソフトウェア開発などを中心に学んでいました。その後、配属された研究室での研究テーマが数値解析だったのが、出会いです。

サイバー大学では、ソフトウェア開発論Ⅰ・Ⅱを担当し、プログラミング言語のJavaを使ったプログラミングやソフトウェア開発を教えています。

2. 学び

数値解析とはどのような学問ですか?

簡単に言うと、手計算で解を求められない計算や方程式を、数値を使って近似的に解を求める手法を研究する学問です。

みなさんも、中学や高校の数学で方程式を習ったと思いますが、そこでは手計算で解を求めていたのではないでしょうか。しかし、世の中に存在するさまざまな事象をシミュレーションするための方程式の解を計算するとき、手計算では行えないことがほとんどです。このような方程式に対して、数学的に厳密には正しい解ではないものの、近似的に数値を使って解を計算する学問分野を数値解析と呼びます。

その中でも、コンピュータによる計算の誤差を正しく把握して、数学的にも正しい計算結果を得られるような方法が、精度保証付き数値計算です。

3. 面白さ

数値解析の面白さについて教えてください

多くの方は、コンピュータは「高速に」「正確に」計算してくれるものだと思われているのではないでしょうか。しかし実際は、高速な計算は行ってくれますが、正確な計算はできないことがほとんどで、誤差が含まれています。

例えば、3分の1という値をコンピュータが認識できるようにするには、0.33333…と無限に続く数字をどこかで切る必要があり、誤差が生じます。その誤差を含んだ数値を使って計算を繰り返していくと、場合によっては非常に大きな誤差が出てしまい、結果として予期せぬ計算結果を導いてしまう可能性があります。

精度保証付き数値計算では、数値に誤差が含まれている前提で計算を行うので、どれくらい誤差があるのかを正しく把握することができます。そして、その誤差の幅をできるだけ小さくすることで、計算の精度を高めることができるのです。これにより、コンピュータによる正確な計算を実現できます。

解の計算が困難な方程式の中には、小数点以下数桁目の違いで解の計算が行えるといった計算しづらいものがありますが、そのような方程式の解を計算できたときに感じる達成感や、数値計算の奥深さを知る瞬間が、この分野の醍醐味です。将来的には、例えば天気予報の精度を向上させるなど、大規模な方程式に対してシミュレーションをするようなジャンルで貢献できるのではと思います。

4. 授業

担当科目の授業内容を教えてください

数値計算の研究は、プログラミングなくしては成り立たないので、自然とプログラミングの技術も身につけてきました。そのような経緯もあり、ソフトウェア開発論Ⅰ・Ⅱを担当しています。

ソフトウェア開発論ⅠではJavaというプログラミング言語を使用して、プログラミング技術を習得します。全くの初学者でも受講できるよう、基礎から学べる内容にしています。それに続くソフトウェア開発論ⅡではⅠで学んだ内容を活かして、簡単なお絵かきソフトや、シューティングゲームなどのソフトウェアを実際に制作するところまでレベルアップします。最初は教員が提示した要件で制作してもらいますが、ステップを重ねていくうちにそれぞれ独自の機能を追加するといった課題にも取り組みます。

中には自分なりにどんどん改良していき、楽しく遊べるシューティングゲームを作る学生もいます。また、学んだプログラミングのスキルを活かして、仕事で使うシミュレータを自作してしまう学生もいたりして驚かされます。

5. メッセージ

入学を検討されている方にメッセージをお願いします

プログラミングは、システム開発などに携わる方でなくても学ぶ意味が十分にあります。というのも、ソフトウェアのプログラムを記述するうえで重要なものの一つにアルゴリズムの効率性があります。アルゴリズムの効率性を高めるためには、物事を整理し、論理的に思考する力が必要になります。プログラミングに敷居が高いイメージを持っている方もいるかもしれませんが、実は論理的な思考能力や問題解決能力を高めるトレーニングにも最適です。サイバー大学でぜひこのようなスキルを高めてもらいたいです。

学生のみなさんからは、大学で学びたかったけれど働いていて時間が取れない、近くに大学がなかった、地元を離れられなかったなど、様々な理由で大学への進学をあきらめていたというお話しをたくさん聞きました。通信制大学であるサイバー大学はこれらの制約がないので、ぜひ強い学びの意志を持って入学し、強い信念で卒業を目指していただければと思います。

プライベートQ&A
プライベートQ&A

  • Q
    学生時代はどんな学生でしたか?
    A
    鳥人間コンテストに出るサークルに所属して、機体の翼を作ったりしていました。とてもやり甲斐のあるサークルだったので、勉強よりこちらに力を入れていたかもしれません(笑)
  • Q
    学習継続のモチベーションはなんでしたか?
    A
    つまずくことは多くありましたが「やんなきゃしょうがない!」と自分に言い聞かせて、とにかく取り組みました。
  • Q
    最近、取り組んでいる研究などはありますか?
    A
    デジタルアーカイブに興味があります。ITを活用し、文献・映像・写真・音声など異なる媒体の資料を適切な方法で保存するとともに、それらを効率的に公開・活用できる仕組みづくりについて考えています。

教員紹介

中谷 祐介
中谷 祐介
NAKAYA Yusuke
  • 教授
  • 専門科目

早稲田大学理工学部情報学科を卒業後、同大学院理工学研究科情報科学専攻修士課程、博士課程を修了。その後、早稲田大学理工学部助手、客員講師などを経て、2010年よりサイバー大学IT総合学部に着任。

コンテンツ

学生の声へ
仕事や家庭、趣味などとの両立を図りながら、日々学び続ける先輩たちのインタビューをご紹介。
教員インタビューへ
サイバー大学教員に坦当科目からプライベートまで訊いた「通信制大学のなかの人」のインタビューをご紹介。
学生生活へ
公開講座や卒業アルバム、卒業研究などの大学のイベント等をご紹介。