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ビジネス 2021.07.16

ネットマーケティングとは?

播磨 知巳 播磨 知巳 客員講師
ネットマーケティングとは?

「ネットマーケティング」と聞いて、インターネットを通じたマーケティング活動のことであることをイメージできる方は多いと思います。しかし、具体的にどういう手法があって、それはどういったものなのか。詳しく説明できる人はそう多くないのではないでしょうか。このコラムでは、私が担当する「ネットマーケティング論」から一部抜粋する形で、ネットマーケティングについてお伝えしたいと思います。

顧客を理解する

はじめに「マーケティング」について。マーケティングとは、商品が売れるための仕組みを作ることです。マーケティングがめざすのは、顧客を理解し、製品やサービスを顧客に合わせておのずと売れるようにすることであり、その手段としてインターネットを使うことが「ネットマーケティング」ということになります。

では「顧客を理解する」とはどういうことなのか。それは、顧客ニーズを理解することです。企業が顧客を知り、顧客に理解してもらうことで顧客との相互理解が得られるため、企業側が顧客に商品、ブランドを理解してもらうための情報を発信することも重要です。

例えば、「部屋を掃除したい」というニーズ(潜在的な要望)があるとします。
その場合、掃除をするためには何が必要か。

「掃除機がほしい」「お掃除ロボットがほしい」といった清掃機器なのか。
あるいは「ハウスクリーニングに掃除をお願いしたい」といった代行サービスなのか。

こういった欲求は人によって変わってきますが、ここから「買いたい」「サービスを受けたい」と思うようになって、はじめて自分に合った製品やサービスを探すといった購買行動に移ります。もちろん、家に掃除機があるにもかかわらず、「ただ掃除をするのが面倒」といった購買意欲に移らない方は、ここでいうマーケティング対象からは外れていきます。(以下、図参照)

マーケティングプロセス

こうした潜在的なニーズがある顧客をどうやって見つけ出し、売れる仕組みを作るのか。「売れる仕組みを作る」というのは、市場を分析し、ターゲットを決め、商品を効果的に消費者に届ける仕組みを作ること。この売れるための仕組み作りが非常に重要です。

手順としては、「1. 市場を分析」「2. ターゲットを選定」「3. マーケティングミックスを決める」を経て、ようやく「4. マーケティング活動の実施と管理」へとつながります。

マーケティングミックスは4Pと呼ばれ、Product(製品)・Price(価格)・Place(流通チャネルなど)・Promotion(コミュニケーション)のことを指していて、製品の価格や流通形態、広告宣伝活動を決めていくことです。(以下、図参照)

全て重要で外せないプロセスですが、とくに「4. マーケティング活動の実施と管理」は、ここで設計した「売れる仕組み」が正しく機能しているかを測るために、とても重要なポイントです。顧客のニーズにきちんと届いて、満足度が高められているか。そして何より、自社製品のファンになって長く商品やサービスを利用してくれる、まさに「顧客」となってもらえたか、を測るための重要なプロセスといえます。

広告・宣伝

よく目にするものは、「4. マーケティング活動の実施と管理」に含まれる「広告・宣伝」にあたります。パソコンや、スマートフォンを閲覧した際に目にする広告や企業からのメール案内、街中やデジタルサイネージといった電子看板、電車の中でも動画広告やSNS上の企業アカウントと呼ばれるものからの情報もこれにあたります。皆さんも一度は目にしたことがあると思います。これらマーケティング活動をネット上で行うことこそ「ネットマーケティング」の一部なのです。

それらの広告が皆さんの目に触れるまでに、市場分析やターゲット選定、マーケティングミックスといった製品やサービスを提供する側のさまざまなアプローチ、準備があったものと思ってもらえると、それらを見聞きする際の印象は随分変わってくるのではないでしょうか。それらが「購買」といった行為につながり、その企業の「顧客」になりえるか。こうした感覚を持ってもらえると「ネットマーケティング」がより近い存在となってくると思います。

播磨 知巳
播磨 知巳
HARIMA Tomomi
  • 客員講師
  • 専門科目

1972年12月18日生まれ。大阪府出身。1995年四天王寺大学英語英米文化学科卒業。
同年、産経新聞社入社。選挙対策や校閲部門に携わる。1998年サンケイリビング新聞社、2006年セブンイレブンジャパンを経て、2007年ヤフー株式会社に入社。