矢野 直明

朝日新聞で社会部記者、整理部記者、出版局編集者などを経て、1988年にパソコン使いこなしガイドブック『ASAHIパソコン』、1995年にインターネット情報誌『DOORS』を創刊し、編集長を務める。メディアのプロ(実務家)としてパソコンやインターネットに取り組み、メディアが社会に与える影響に強い関心をもってきた。

学生へのメッセージ

本学の学生は、社会人が多いせいか、勉学の意欲に燃えている方が多いのを、まことに頼もしく思っています。学ぶということは、自分の頭で考えることですが、それを文章にすることも大事です。IT社会で起こっているさまざまな事象を、いっしょに考え、それを美しいレポートにして提出してください。文章を書くことも、「万人が編集者になる時代」の大事な素養です。

担当科目

サイバーリテラシー概論
「サイバーリテラシー」とは、現代IT社会を「現実空間(現実世界)」と「サイバー空間」が相互交流する姿として捉えたうえで、これからの私たちの生活を豊かなものにする知恵を探ろうという、本講義担当者が数年来提唱している考え方である。その課題は、まずデジタル技術でつくられた新しい情報環境、サイバー空間の特徴をよく理解すること、ついでサイバー空間によって激しい変容を迫られている現実世界の実態を考察することである。サイバーリテラシーを通じて現実世界を冷静に見る眼を養うのが本講義の目的である。

教員データ

教育能力に関する事項

1.教育方法の実践例
 IT社会をより理解するための「サイバーリテラシー」普及。だれもが情報発信できる時代の基本素養としての「情報編集の技術」習得、IT社会の生き方を「情報倫理」の問題として考えるケースメソッド学習。これまで慶応義塾大学、明治大学、大妻女子大学短期大学部、情報セキュリティ大学院大学などで実践してきた。

2.作成した教科書,教材
 10年来提唱している「サイバーリテラシー」の教科書として、『サイバーリテラシー概論』(2007年)、『総メディア社会とジャーナリズム』(2009年、同年度大川出版賞受賞)、『情報文化論ノート』(2010年、いずれも知泉書館)の「サイバーリテラシー三部作」を完成した。他に『インターネット術語集』(2000年、岩波新書)、『インターネット術語集Ⅱ』(2002年、同)、『サイバー生活手帖』(2005年、日本評論社)、『子どもと親と教師のためのサイバーリテラシー』(合同出版、2007年)なども教材として利用している。
 情報編集の技術用には『情報編集の技術』(2002年、岩波アクティブ新書)、情報倫理用には『倫理と法』(2008年、産業図書)を作成している。

職務実績に関する事項

 シンポジウム「IT社会をどう生きるか」 (2003年~2005年 明治大学で計5回実施、各回ともIT社会の最前線で活躍する女性をパネリストに選び、その成果を『女性がひらくネット新時代』=岩波書店、としてまとめた)。 シンポジウム「これからのメディア環境と私たち」(2010.2.27、情報コミュニケーション学会総会時のイベントを主宰)

研究テーマ

 世界で6億人のメンバーをかかえるSNS・フェイスブックの登場、世界を震撼させたグローバルな内部告発サイト・ウィキリークス、140文字の「つぶやき」がサイバー空間と現実世界を密接に結びつけたツイッターなどなど。次々に登場するサイバー空間の技術が現実世界を巻き込み、世界を大きく変えている。サイバーリテラシーはIT社会を生き抜くための杖であり、情報倫理はそのための予行演習でもある。サイバーリテラシーと情報倫理の研究テーマは無尽蔵である。

所属学会

日本マス・コミュニケーション学会、情報ネットワーク法学会、情報コミュニケーション学会、日本出版学会

学会・社会活動

情報コミュニケーション学会フェロー。同学会総会時にシンポジウム「これからのメディア環境と私たち」を企画立案、司会した(2010.2.27)。

研究活動又は実務経験

慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所講師(2000年度)
明治大学法学部客員教授(2003~2005年度)
大妻女子大学短期大学部講師(2004~2005年度)
明治大学法学部講師(2002年度、2006年度~現在)
情報セキュリティ大学院大学講師(2004~2011年度)
佛教大学社会学部夏期集中講義「情報ビジネス論」(2009年9月13~15日)

研究業績【著書】

1.マス・メディアの時代はどのように終わるか
単著 1998年12月 洋泉社

2.インターネット術語集
単著 2000年 岩波新書

3.サイバーリテラシー―IT社会と「個」の挑戦
単著 2001年3月 日本評論社

4.インターネット術語集II
単著 2002年 岩波新書

5.情報編集の技術
単著 2002年 5月 岩波アクティブ新書

6.女性がひらくネット新時代
単著 2004年 岩波書店

7.現代マスコミ論のポイント
共著 2004年 学文社

8.サイバー生活手帖
単著 2005年 日本評論社

9.子どもと親と教師のためのサイバーリテラシー
共著 2007年 合同出版

10.サイバーリテラシー概論
単著 2007年12月 知泉書館

11.倫理と法―情報社会のリテラシー
共著 2008年4月 産業図書

12.新 現場から見た新聞学
共著 2008年10月 学文社 pp.17

13.総メディア社会とジャーナリズム

単著 2009年5月 知泉書館

14.情報文化論ノート
単著 2010年 知泉書館

研究業績【論文】

1.新聞のアイデンティティ再構築への時―ブログとマスメディアと新しいジャーナリズム
『新聞研究』 2004年11月号 ほか

2.サイバーリテラシーと私たちの生き方
『情報管理』 2007年3月から6回連載

2009年度大川出版賞(2010年3月)
拙著『総メディア社会とジャーナリズム』が「情報通信分野の啓蒙および発展に寄与した」として財団法人・大川情報通信基金(奥島孝康理事長・五十嵐三津雄会長)から授与された。


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